バンブー・スピニング･ロッドの傑作といわれるハーデイ･パラコナ・ワンレス・スピニング･ロッド、現在でも根強い人気のあるハーデイ・シリーズの一つです。シリーズ名のワンレスの名前はデザイナーの“アレックス・ワンレス”に由来しています。

バンブー・ロッドの特徴であるストレスを感じない滑らかかつシャープなアクションから現在でも大変人気の高いアンテイーク・バンブー・スピニングです。魚とのファイトを楽しむ事が出来る独特のしなやかさを持っています。6ポンド・シリーズは１２ドラム（約２０グラム）程度のルアーのキャステイングに適していると書かれていますが、汎用性の高いバンブー・ロッドですので１０グラム程度から２０グラム程度がキャストできるでしょう。日本の本流・中流域から湖水までの大型ヤマメやレインボーに適したモデルです。

ロッド重量１６０グラム、グリップの全長３８ｃｍ、バット部分のブリップ上端部のブランクの対面外径約は約９．２ｍｍ、トップ・ガイド下の対面外径約２．９ｍｍです。＊前の英国のオーナーがトップ・ガイドだけを耐久性を考慮して、セラミック・ガイドに交換してあります。

使用頻度は通常と推測されます、アンテイークのスピニング・ロッドとしてはかなり良好な状態と言えます。本流や湖での大型ヤマメやレインボーをターゲットにするには最適のモデルです。２ピース、１テップ。当店お問い合わせ番号ＳR８４。ハーデイのオリジナル・ケースが付いています。￥３９，９６０（税別￥３７，０００）

古い時代のハーデイ・ロッドに時折見られる塗装面の若干の縮皺やそれにより剥離がありました。インター・ミデイエットを除いたラッピング部の防水上塗りを行いました。その折にこれらの個所も薄く上塗りを施しあります。軽微な曲がり直しを行っています。バットの２か所のインター・ミデイエットに僅かなホツレや切れ（分かりにくい程度）があったので塗装を施してあります。

コルク・グリップには目立つような欠落や穴は見られません。シートも確りとリールを固定できます。ロッドの現況から推測すると一人のオーナーが丁寧に使用した印象を受けます。

トップ・ガイドは耐久性を考慮してセラミック・リング・タイプに交換されています。

フェルールの差し込み状態は良好でがたつきは見られません。確りと差し込むことが出来ます。

このロッドが製造された翌年、195１年アングラーズ・ガイドの上から3番目のモデル、７’の６ｌｂｓになります。１９５０～６０年代はハーデイの良質バンブー・ロッドが造られた年代でもあります。