1950年代Henry Monk 6'6" #4メール

リバプールに近いChesterの銃砲店であるMonck's Arms and Militariaのロッドと推測されます。当時の銃砲店では店名を入れたフライ・ロッドを販売していた例はしばしば目にしているのでこのロッドもそのそのようなモデルの一つではないかと思われます。

英国のオーナーが一部のラッピングの巻直しや軽微な塗装を行った可能性も推測されますがオリジナルの状態を良く保ったアンテイークらしい雰囲気のモデルです。

古い時代のモデルの特徴であるストリッピングが無く全てスネーク・ガイドであることや、トップ・ガイドにブラス・リングが取り付けられていること、柾目グリップやシートがブラス製であることなどからのパーツ類から推測するとかなり古い時代のモデル、1950年代に作られたと思われますが、パーツ類の仕様などから1930年代の可能性もかなり高いと考えられます。

当時の英国で、現在の釣りで愛用されているこれほどのショート・ロッドが作られていたことは驚きです。ロッドのアクションはいわゆるコンチネンタル・スタイルでかなりしっかりした印象です。現在の柔らかめのロッドとは若干異なりますが、アンテイークに慣れた方なら使いこなすほどにキャステイングやランデイング時にそのアクションを存分にお楽しみ頂けると思います。ラインはDT#4をメインに#4〜5に適応できる思われますが、汎用性の高いアンテイーク・ロッドの常で使いこなすと#3〜#5程度でのキャステイングをお楽しみいただけると思われます。

ロッド重量は約144グラム。ロッドのグリップ先端部の対面外径は約8mm。トップ・ガイド下の対面外径は約2.4mmです。ロッドの状態はかなり良好で今後も長くご愛用頂けるショート・ロッドです。英国のオーナーがラッピンブの一部を巻き直している可能性も考えられますがオリジナル性を良く保ったアンテイーク・ロッドと言えます。尚、古い時代のロッドにはしばしば見られる例でこのロッドにはストリッピングは使用されています、全てがスネーク・ガイドです。

オリジナル布ケース付、2ピース・1テイップ・モデル、凝った作りのフェルール・キャプも付いています。当店お問い合わせ番号SA1059。アンテイーク・ロッドとしては通常の状態です、スレッドの断裂や目立つほどの塗装面の剥離は見られません。グレードは説明: http://www.sasanofly.com/antiqueimg/logo_antique/stars/45stars.gif説明: http://www.sasanofly.com/img/zeikomi.gif31,900(税別¥29,000)

上記にご説明の通りロッドの状態に問題はありませんが、アンテイークの雰囲気が高いブラス・リング付きのトップ・ガイドのラッピング部がかなり長く巻かれているので念の為に取り外して検査の上問題は見られなかったので巻直しと再塗装を行いました。


メス・フェルール先端部のラッピングの巻き直しも行いました。インターミディエイトを除いた全てのラッピング部の防水上塗りと軽微なロッドの曲がり直しを行いました。

アンテイーク・ロッドらしい雰囲気を醸し出すブラス製シートと一体式柾目コルク・グリップの全長は約24cm、日本のフライ・フィッシャマンに人気の高い細身のシガー・グリップです(最大外径24mm)。摩耗や欠落は見られません。良質な柾目コルク製グリップの状態はかなり良好です。

アンテイークの雰囲気が漂うブラス製リング・シートとウッド・バットエンドが取り付けれています。

ブラス・シートの下部は固定されていますが上部リングは最長12cm上部まで移動できますので古い時代の長いフットのリールでも殆ど固定することが出来ると思われます。

メーカー名の”Henry Monk”と所在地の”Chester”のロゴも綺麗な状態で残っています。この事からもかなり大切に使用された事がうかがえます。尚、英国のオーナーが手書きで入れたと思われる”H.M. Boghton”の文字も残されています。

1930年代ではないかとも推定される可能性の一つが、その時代のロッドにはしばしば目にするストリッピング・ガイドが使用されずに全てがスネーク・ガイドが使用されています。キャステイング等に支障はありません、全てのガイドはかなりしっかりした作りのスネーク・ガイドが取り付けれています。

ブランクの塗装面に大きな傷は見られません。各ラッピングの塗装面も良好です。スレッドの断裂等も見られません。

トップ・ガイドはかなり珍しいブラス製と思われるリングの付いた古い時代のタイプが取り付けられています。このタイプのトップ・ガイドはフット部が長いのですが、問題がないかを調べるために取り外して見ました。通常の仕様と同じく、ガイドのフットをしっかり固定するために取り付け部のロッドの一部の面が平らに加工されていただけでしたので再度巻き直して塗装を行いました。

ブラス・フェルールの差し込みにもゆるみやガタツキは感じられません。凝った作りのフェルール・キャップが付属しています。現代の日本の渓流用ロッドとしてのご要望に合ったアンテイーク・ロッドと言えます。

 


07/13/2025
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