年代などは仕様・メーカーの歴史などからの推測ですので若干違っている場合もあるかもしれませんがおおよそ正しいと思っています。オルコックは1800年代初頭、フック・メーカとして創業しました。以降は釣り具の総合メーカーとしてハーデイ等とも競合したメーカーの一つです。
オルコックのセンター・ピン・リールは特に美しいデザインと当時の最新技術から作られたリールとして現在でもアンテイーク・リールでは大変人気の高いモデルです。1965年にJWヤングと共にシェイクスピアに身売りされてその歴史を閉じましたが、この鹿のロゴマークはその後も暫く使用されていました。
このモデルは大変入手が難しいショート・ロッド、そしてロッドとしての状態は良好です。アクションは英国のロッドとしてはかなりデリーケートで日本の渓流での釣りを存分に楽しむ事ができます。バンブー・ロッドですので日本の渓流のヤマメでも十分楽しむ事が出来ます。ラインは#4をメインに#3〜#5に適応できると思います。
このロッドは一般的なコンテイネンタル・タイプのロッドとしてはかなりデリケートなアクションですが多くのアンテイーク・バンブー愛好者の方の好まれる特徴を持っています。テイップ部が細めで全体にデリケートなロッドとは異なり、テイップが若干しっかりした英国のロッド(このロッドはそれほどではありませんが)は魚がばれない、フッキングが確か、合わせ切れが少ない等の楽しい特徴をお楽しみできると思います。テイップがふらつかずしっかりバットに力を伝えるからだと思われます。そしてバットに伝わった魚のロッドを曲げる力はグリップにしっかりと楽しい引き味として伝わると思われます。これらは極めて個人的な感想ですので、感じ方には個人差がある事をご承知ください。
このロッドは上記の英国製バンブー・ロッドの一つの特徴を持っていますが、米国製ロッドに近いかなり柔らかいロッド・アクションですのでデリケートなロッドを好まれる方でも十分お楽しみいただけるモデルです。フライ・フィッシングがポピュラーになりだしたアメリカへの輸出も意識していたモデルではないかと推測しています。
ロッドの状態はアンテイークのショート・ロッドとしては良好と言えます。オルコックのロゴ・マークも綺麗に残っています、ロッドの表面には大きな傷のようなものは見られません。 トップとストリッピング・ガイドはアンバー・カラーのメノウ・ガイドで他は全てフル・オープン・フレーム・タイプです。
手に馴染む柾目コルクのシート一体式グリップの長さは全長約28.5cm、最大外径約24mm。ロッド・ブランクのフック・キーパー部の対面外径はやく9.8mm、トップ・ガイド下は約2mmです。ロッド重量約137グラム。
ロゴ・マークの無い布ケースが付属していますが、オリジナルかどうかは不明です。当店お問い合わせ番号SA1009。グレードは¥38,500(税別¥35,000)