1950年製J.J.ハーデイ・No.1・ドライ・フライ・ロッド 9‘9”#5〜7メール

右の写真のハーデイーの創始者、ジョン・ジェームス・ハーデイの名を冠するトライアンフ、ホートン等と並ぶ数多くのハーデイのロッドのシリーズ中の名竿です。彼は当時のキャステイング・チャンピオンでもある卓越したトラウト&サー モンのフライ・フィッシャマンでした。下段のハーデイ・アングラーズ・ガイド1937年版に見られる如く、モデルにはNo.1のドライ・フライ・ロッドとNo.2のウエット・フライ・ロッドの2タイプがあります。

このロッドは1950年製モデルですが、当店の資料ではJJ.ハーデイは#1・#2共に1923年〜1948年の間だけ製造されたことになっています。確かに当店の所持する1951年アングラーズ・ガイドにはJJハーデイーは掲載されていません。ハーデイは時折特注のモデルが見られる事からこのロッドもそうであろうと推測しています。

ロッド重量約220グラム、バットのグリップ上端部対面外径約10mm、トップ・ガイド下端部対面外径約2.1mm。3ピース、2テイップが揃っています。状態はアンテイーク・ロッドとしては通常の使用頻度と状態です。全てのパーツがオリジナル状態と推定されます。

このNo.1・ドライ・フライ・ロッドにはロック・ファースト・タイプが取り付けてあります。因みにbQのウエット・フライ・ロッドのフェルールはハーデイ・スタッド・ロック・タイプが付いています。ガイドはオープン・フレーム・ガイドとトップとストリッピングはハーデイのクリヤー・メノウの組み合わせ、布ケースはハーデイ・ロゴ付きのオリジナルが付いています。この状態は年代から考えるとかなり良好と言えます。 当店お問い合わせ番号 SA885。グレードは¥51,840税別¥48,000)

 

下記レストアーで説明の通り、グリップは中心部がかなり破損していたので、今後の長い使用を考慮してほぼ90%程度新しいコルクに交換してあります。握る部分は確りと新規のコルクになっています。

 

ハーデイ中の名竿なのでご愛用なされる機会も多かろうと推測いたしほぼ振れ・レスアーに近い作業を行いました。コルク・グリップはかなり欠落が見られたのでほぼ90%程度を新しくしてあります。 ラッピング部分の防水上塗りと、ロッド全体の防水上塗りも行ってあります。インター・メデイエット・ラップも2か所巻き直しました。ストリッピングのフットが少し曲がっていたので取り外して無理のない程度に修正の上巻き直してあります。全体の曲がり直しも行いました。

シートに傷や欠落は見られません。内部に収納されたスピアーはネジは外すことが出来ましたがスピアーを取り出すことが出来ませんでした。

フェルールはロック・ファースト・タイプです、バットとミドルの差し込みはスムースです。僅かに経年による摩耗が感じられて微小ながたつき音が出る場合がありますが使用上支障はありません。

トップが2本とも保管期間が長かった為かきつめです。爪が引っかからなくても使用上支障がないので、暫くの間は無理に捻じらないで古いオイルを落として様子を見ながらご使用ください。

古い時代のハーデイの塗装では多く見られる小さな剥離が散見されます。全体の防水上塗りをおこなってあります。ロゴも綺麗に残っています、そこにはbPの文字が書かれています。

ロッドの表面全体に薄い防水塗装を行ってあります。

ストリッピングはクリヤー・メノウが付いています。

トップ・ガイドはハーデイ・クリヤー・メノウ・ガイドが付いています。2本のテイップはショートのないオリジナルの状態です。

ハーデイ・アングラーズ・ガイド1937年版
このロッドが製造された1950年の1年後の1951年ハーデイ・アングラーズ・ガイドにはJJハーデイは製造中止となり見当たりません。1937年版にJJHardy#1・ドライ・フライが1ページを割いて掲載されています。

 


11/16/2019
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