1800年代ジョン・バーナード・グリーン・ハート11‘6“#2〜3 メール

ジョン・バーナード&サンは1864年創業、ロンドンで1940年まで営業していたロッド・メーカー又は販売会社と思われます。このシングル・ハンドとシングル・スペイに使用できる極めてデリーケートなグリーン・ハート・ロッドは、ジョン・バーナードの営業期間や仕様等から1800年代末の非常に古い時代のモデルと推測されます。

グリーン・ハートである事と、100年以前の古い年代を考量すると状態はかなり良好と言えます。テイップは2本付いており、通常の長さのテイップを付けると全長は約11‘9“となり11’6”として販売されたと推測されます。アクションは極めてデリケートで(本来非常に硬いグリーン・ハートは限界まで曲がるとかなりの反発力が生まれます)#2〜#3程度をメインで#1も#4にも適していると思われます。短いテイップを付けた場合は9‘となり、#5〜#6が適しているようです。

年代と状態から英国に於いてラッピングのレストアーが行われた可能性も考えられます。当店ではパーツ類はオリジナルではないかと推定しています、更にラッピングもオリジナル状態であることも考えられます。現状は大変綺麗なロッドになっています。又1本がヘビー・テイップにデザインされる例は古い時代のグリーン・ハートではしばしば目にする仕様ですが、オリジナル状態かどうかは断定できません。共に使用するロッドとしての機能に問題は見られません。

シングルでも使用できる長さと軽さや状態・アクション等から、英国のオークションに於いてもかなりの競り合いをして買い付けた人気の高いグリーン・ハートです。 日本の渓流でのドライやウエットをこの繊細なグリーン・ハートで堪能する事はアンテイーク好きの方には大きな魅了でしょう。バンブーのロング・ロッドに慣れた方ならシングル・ハンドでの使用にも違和感は感じないでしょう(勿論ツー・ハンドでの使用にも適していますが)。

ロッド重量約360グラム、ロッドと一体のグリーン・ハート・グリップの全長約36cm。グリップ上端部のブランクの外径約13mm、通常の長さのテイップのトップ・ガイド下の外径は約2.2mm、短いヘビー・アクションのテイップは約3.8mmです。

布ケース付ですがオリジナルのケースではないようです。外観は大変綺麗で大切に使用された様子がうかがわれます。3ピース、2テイップ、ロッドの状態は当店お問い合わせ番号SA880 ¥22,680(税別¥21,000)

ロッドと一体に作られた36cmのグリーン・ハート・グリップと取り付けられた重厚なブラス・シート類は当時の特殊な階級の人々であったフライ・フィッシャマン達の嗜好が良く表れています。美しいアンテイーク・ロッドの姿は見ているだけでも飽きないかもしれません。

これからも長く使用できるグリーン・ハートなので全てのラッピング部の防水上塗り、ブランク全体の防水上塗り、軽微な曲がり直しを行いました。

 基本的な機能に問題がないので塗装作業が終了後ロッドを繋いで強く降ってみましたが問題はありませんでした。

アンテイークの雰囲気がにじみ出ている重厚なブラス・シートはかなり綺麗な状態です。

グリーン・ハート素材は古い年代からは想像できない綺麗な状態です。ニッケル・フレームとメノウ・リングのデラックスな組み合わせのストリッピングは綺麗な状態を保っています。

 

2本のテイップのニッケル・フレームとメノウ・リングのトップ・ガイド・セットは共にデザインが同じと推定できます。この事から短いヘビー・テイップはショートしたのではなくオリジナルのデザインではないかと思われます。


01/11/2019

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