1950年代ミルワード・フライ・マスター9‘#4~5メール

縫針のメーカーとして18世紀レデイッチで創業した古い歴史を誇るミルワードは20世紀半ばには姿を消してしまいました。ミルワードは1800年代後半から釣具の製造を始めた英国でも古い歴史を持つフライ用品の総合メーカーでした。

このロッドはデラックスな仕様と現在のロッドに通じるデリケートなアクションが特徴です。通常このサイズの英国のロッドは#6ラインに適したものが一般的ですが、このロッドは#4〜5に対応できるロッドになっています(アンテイーク・ロッドの例としてサイズは表示されていません、当店の推測です)。ミルワードの1957年〜58年のカタログによると、パラボリック・アクションでロッドの中心部から曲るロッドとしてデザインされたようです。

英国の前のオーナーの代にブランク全体に薄い防水上塗りが行われたようでロッドの状態は良好です。シートにもMade in Engaland とMilwardsのロゴが刻印されています。ロッドを振ると現在のロッドにも通じるシャープな感じのアクションでどなたが降っても快適さを感じるロッドでしょう。渓流用から中流域でのドライからウエットまでを楽しめる万能型モデル、注所の湖水等にも適しています。

バットのグリップ上部の外径が対面で約9.5ミリ、トップ・ガイドのラッピング部の下端で約2ミリ。ロッド重量約191グラム、グリップの長さは約19.5cm。オリジナル布ケース付、2ピース・1テイップ・モデル。当店お問い合わせ番号SA879。 グレードは  ¥28,620(税別¥26,500)

使用頻度はアンテイーク・ロッドとしては通常頻度のようです。グリップの欠落や穴などは見えません。これからも長くご愛用いただけるモデルです。

格別のレストアーを必要としませんでしたので軽微な曲がり直しを行いました。

ブラックのフード部分にはMade in EnglandとMilwardのロゴが刻印されています。ミルワードの特徴ですが、フェルールは滑り止めの為のロレットが付いていますが、ミルワードではこの仕様を”グリップ・マスター”と呼称していました。
ロゴがほぼ全て残されています。ケースのタグが残って居たり防水上塗りを施したりした事から、前のオーナーがかなり注意して使用した要図が推定されます。
アンテイーク・ロッドらしくトップとバットはメノウ・ガイド、他はオープン・フレームタイプです。ガイドのラッピングやブランクに大きな傷や塗装面の剥離は見られません。かなり綺麗な状態です。
トップ・ガイドはメノウ製です。フェルールはミル・ワードの特徴である滑り止めのロレットが付いたグリップ・マスター仕様です。差込にはがたつきは見られません。
1957年のミルワードのカタログによるとこのシリーズには8’、8’6”、9’の3タイプが有ったようです。このモデルは当時の英国では最も人気の高い9’です。
10/27/2023

トップへ

Copyright (C) 1996 Importer and Exporter Sasano CO.,LTD.
All Right Reserved.
   
ダブル・ビルド