1930年代ファーロー・Farlow ”デナム” スプライスド・ジョイント・サーモン・ロッド 14’#7~8メール |
|
|
1か所のインターミデイエットの塗装が薄かったので上塗りを行いました(痕跡は分かりません)。状態がかなり良好でロッドに曲がり見られませんでした(年代から考えると手入れがされていたと推測されます)。1本のテイップのほんの軽微な曲がり直しを行っただけです。 |
シートは任意の位置にリールを確りと固定できるスライド・スクリュー・タイプです。 |
ロゴ・マークもほぼ全て綺麗に残っています。この年代のアンテイークでスレッドの断裂が見れないのは稀有な事です。オリジナル状態を保っています。 各ガイドのラッピング部は古い時代のハーデイと同じく最後がダブルに巻かれた豪華な仕上げです。 |
ストリッピングはアンテイークらしい雰囲気が好ましいメノウ・ガイドです。ラッピング部の切断や塗装面の剥離は殆ど見られません。防水上塗りのレストアーが行なわれたと推測されるブランク全体の塗装も目立つような剥離が見られないかなり綺麗な状態です。ガイド類にも気になるような錆が殆どありません、年代を考えるとかなり丁寧に使用されかつ保管されていたと思われます。 |
スプライスド・ジョイントの縞模様には当時のフライ・フィッシャマン達の贅沢な好みが見て取れます。 特に最も力の掛かる写真一番上のバットに顕著に現れていますが、全体に繊維が薄く巻かれています、繊維は当時ロープなどに使用されていた耐水性・強度に優れた麻のテープだと思われます。線状に見えるのは重ねた部分と推定できます(拡大鏡で見ると繊維がはっきりと確認できます)。当時、革紐でこの部分を固定していたので滑り止めと補強の意味があったと思われます。テイップとミドルにも繊維が巻かれているようですがバットほどではありません。勿論ビニール・テープで固定する現在においてもこの贅沢な仕様は働いています。極めて手の込んだ仕様に驚かされます。現在に例えればグラファイト繊維を巻き付けたと同じ意味になりそうです。 |
スプライスド・ジョイント部分のバンブーを保護する本革ベルト付きウッド・プラグが全て完備しています。アンテイークらしくレザーのバンドもひび割れや欠落も無く綺麗な状態で残っています。当時としてはかなり口径の大きな外径9mm(内径約5.65mm)の2本のメノウ・トップ・ガイドにも目立つようなヘヤー・ラインなどは見られいかなり綺麗な状態です。 |
スプライスド・ジョイントは必ず合わせ目、特に両端をカバーして確りと二重にビニール・テープで巻いてください。両サイドまで巻かなかったり、一回だけ巻いた場合は十分な強度を保てない恐れがあります。 |
|