1950〜60年代ミルワード・フライバーサ・サーモン・ロッド 12‘10“#8~10メール

縫針のメーカーとして18世紀創業した後、1800年代後半から釣具総合メーカーとして発展した古い歴史を誇るミルワードは20世紀半ばには姿を消してしまいました。当店で販売する機会がかなり多い事からもミルワードは多くのフライ・フィッシャマンの支持を得ていたことがうかがわれます。革新的な数々のアイデアを取り入れた当時としては斬新なロッドとして評価されていたと推測されます。
ミルワード・カタログ等の資料によると1960年代と推測されるモデルにも、英国のダブル・ハンド・モデルとしてはかなり珍しい、テイップがバットやミドルより約22cm長く作られているスタッガード・フェルールが取り入れられています。出来る限りロッド中心部周辺にロッドの曲がる支点を下げて大きなトルク・パワーを生み出そうとするデザインと思われます。一見すると硬いという印象を持つのですが、実際にラインを通してキャステイングを行うと最初の印象は薄れてビッグ・パワーを楽しむ事が出来ます。更に魚とのファイトではその動きが手元まで伝わってきて興奮が倍加されるでしょう。

このパワフルなロッドは#8〜10ラインまで適応できるでしょう。大きなトラウトやサーモン、流れの強い本流、ソルト・ウオーター、湖水に適したヘビーなアクションのモデルです。グリップもパワフルなロッドに合わせてバット・エンドまでの全長が約73cmと長く、リアー・グリップは22cmあります。ロッド重量610グラム、グリップ上端部のブランクの対面外径は約13.5mmm、トップ・ガイド取り付け部の下の対面外径は約2.8mmです。

エクストラ・テイップが付いているのでこれからも長くご使用が可能です。フェルール・キャップとオリジナル布ケース付。ロッドの状態はかなり綺麗でスレッドの切れ、塗装の剥離などは見られません。3ピース、2テイップ。当店お問い合わせ番号SA812。グレードは  ¥45,360(税別¥42,000)

グリップの状態も良好で、コルク部分の欠落や凹みは見られません。黒い筋は前のオーナーがテープを張った跡のようです。使用上支障はありませんのでこの状態で問題はありません。使用していると、いずれ色が薄れてくると推測されます。リール・シートの後方部分は約22cmあります。

状態がかなり良好な為テイップの軽微な曲り直しを行い、今後のご使用を考慮してラッピング部分の防水上塗りを行いました。

シートの金具の全長は約12cm、リール・フットを入れる部分のスペースは約8cmありますので古い時代のブラス・フット・リールでも取り付けられるタイプがかなり多いと思われます。ミルワードの特徴ですが、フェルールは滑り止めの為のロレットが付いています、そのフェルール部分は耐久性の高いカパー・ワイヤーで巻かれているのも良心的な仕上げです。

ロゴ・マークは綺麗に残っています。オーナーが一人だけで大変丁寧な使い方であったようです。

ストリッピング・ガイドはハード・クロームのフル・オープン・フレーム・ガイド。他のガイドはオープン・フレーム・タイプですがブロンズがかったゴールド・カラー仕上げで中々凝った作りになっています。ガイドに目立つような錆や曲りは見られません。ブランクや表面塗装に剥離やスレッドの切断等はみられないかなり良好な状態と言えます。

バットとミドルが約22cm短いスタッガード・フェルール、フェルール・キャップが付いています。トップは人造メノウ・ガイドではないかと推測されます。フェルールの差し込み状態は良好でがたつきなどは感じられません。
05/10/2017

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