1960年代・シャープ・スコッテイ・10’6”#5〜6 メール 

シャープは1920年に創業、1965年にファーローと合併したスコットランドを代表する釣具の総合メーカーです。このロッドはシャープがファーローと合併した1965年以前のモデルではないかと推定されます。当時、“アバデイーン”と“スコッテイー”は共にシャープの傑作ロッドといわれて最も人気の高いフライ・ロッド・シリーズの一つでした。

シャープの特徴であるインプリグネーション・ロッド、耐久性が最大の長所です。50年以上たった今でもそれ程の痛みもでていません。インプリグネーション素材の為に状態の良いロッドが残っているシャープですが、シングル・ロッドの3ピースモデルはなかなかオークションでも出ることが少ない人気モデルです。特にシングル・スペイ等のライト・スペイ・ロッドへの人気の高まりとともに収集が極めて難しい種類の一つになっています。このロッドは#7程度まで振ることは可能です。

このモデルは他のシャープスと同じくロッドの状態は大変良好です。曲りや大きな傷などは見られません。インプリグネーション素材とあいまってこれからも長くご使用になれるでしょう。ロッド重量約260グラム。布ケースがサイズはぴったりしているのですが、シャープスのものではないと思われます。3ピース、1テイップ・モデル。当店お問い合わせ番号SA403。グレードは \47,250(税別\45,000)

当店で幾つかの軽微なレストアーを行っておりますので状態は買付時より良くなっております。インプリグネーション素材は防水性が優れている利点があるのですが、塗料の食付きが悪くなりスレッドがずれたりしがちです。当店ですべてのラッピングに上塗りの防水塗装を行っております。又、1か所のスネークのスレッドが少し外れていたので巻き直しを行っております。スレッドの色に若干の差があります。バットの雌・フェルールの調整を行っております。

古い時代のイギリス製品は無駄な飾りや見てくれだけの意匠を好まない傾向があります。このロッドのシートもシンプルかつ十分な固定力のあるリング・シートです。シートの色合いやネジ山のピッチなども古いロッドらしく大変重厚な雰囲気です。

ブランクの状態はかなり綺麗です。ロゴは一部が残っているだけです。

古い時代のロッドらしくバットとテイップはメノウ・ガイドが使用されています。 ブランクには曲がりなども見られず大変良好な状態です。

白矢印部分の1か所だけスレッドの巻き直しを行っています。微妙に色が違うと感じるかもしれません。 他のラッピング部は上塗り塗装を行っています。

古い時代のロッドらしくバットとテイップはメノウ・ガイドが使用されています。 フェルール部は、切れにくくヒビ割れの入りにくい耐久性の高いカパー・ワイヤーで巻かれています。ラッピング部の上塗り以外はオリジナルの状態です。トップ・ガイドもメノウです。バットの雌フェルールのみ差し込みをきつくする調整を行っています。


02/02/2020

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