1910年代ジョン・デイクソン・3-1/2”#7〜8用メール

ジョン・デイクソンはスコットランドの首都・グラスゴーに1892年〜1917年まで操業していた良質のフライ用品やハンテイング用品の製造販売会社であったと推定しています。

当店でもリール裏面に刻まれたロゴの”J. Dickson”というメーカーの幾つかの グレードの高いフライ・ロッドを販売した事があります。

グーグル・マップでグラスゴーにあったジョン・デイクソン場所がご覧いただけます。 尚、同じグラスゴーにW.Dicksonと言うよく似たメーカーがありました。もしかしたら関連会社であったのかもしれいかと推測しています。

年代等はハーデイ・パーフェクトに似たブラック・レッド・フィニッシュ仕上げや造りの細部などから1900年代初期のモデルと推測しています。アンテイークの雰囲気を醸し出すブラス製パーツ類が多く使用されている事もこの年代のモデルと推定する根拠の一つになります。

古い時代のアンテイーク・リールではお馴染みのブラス・フットは長さ約64mm、幅約14mm。当時のモデルとしては現在のサイズに近い短めのタイプです。

アメリカで販売されている現在のミデイアム・サイズのシートには取り付けられる可能性が高いと思われます。因みに当店販売の人気のモデル、チャンネル・ロック・タイプPCL2(画像上)やアルミ・アップ・ロックPAL2SG(画像下)には取付可能でした。

ブラス製パーツや古い時代のパーフェクトでお馴染みのブラック・レッド・フィニッシュ仕上げ等アンテイーク好きの方の御好みの仕様が揃っているモデルです。

イン・スプール・タイプのリール本体の外径は約94mm、所謂3−3/4”タイプになります。スプールの外径は約80.5mm、内幅は約22mm、#7〜8をメインに#9程度まで対応できる中流域から本流や湖用に適したモデルです。

リールは右巻きに設定されいますが左巻きでご使用になってもそれ程のドラッグの差は感じられません。左右の交換は内部の3角形の金具を裏返す事で可能です。尚、リールの価格算出には無関係ですが、DT8Fと推定されるラインが巻かれています。現在使用されている先端部には若干のひび割れ等が見られますので巻き直してご使用になるのが宜しいと思われます。ラインの形状等は当店の推測ですので違っている場合も有る事をご高配ください(カットしてラインを自作する等の何らかの方法でのご使用も可能と思われます)。

使用上支障はありませんが、古い時代のリールに見られるラインで擦れた微小な溝がリールのフレームの9mm程の間に数か所見られます。画像は目立つように写してありますので実物のリールではこれ程目立たないかもしれません。ギヤー等の機能に目立つ程の摩耗等は認められません。

製造年代を考慮するとこれからも実際のフライ・フィッシングでご使用が出来る良好な状態とアンテイークらしい雰囲気が感じられるモデルです。当店お問い合わせ番号SB602。グレードは説明: http://www.sasanofly.com/antiqueimg/logo_antique/stars/3stars.gif 説明: http://www.sasanofly.com/img/zeikomi.gif\29,700(税別\27,000)

実施したレストアー格別の不都合が見られませんでしたのでオイル等を拭き取った程度です。

当時の英国製フライ・リールの特徴でもある、余分な機能を省いたシンプルで重厚な作りが特徴です。ドラッグを調整するハーデイに似たリム・テンション・スクリューが付属していますがそれ程大きなドラッグ力の差はありません。裏面画像右のフレームに小さな傷が見られます(一見して分からないかもしてませんが)、現在も、今後の使用にも支障はありません。それ以外裏面を含めて目立つ程の傷等は見られない推定される製造年代としてはかなり良好な状態のリールです。


06/29/2024
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